レビュー

【更新】森友事件 徹底まとめ

◉本記事では、「私は真実が知りたい(著:赤木雅子、相澤冬樹)」に記載されている事実をベースに、解決の糸口が一向に見えてこない森友事件にまつわる事実を追いかけ、全体像とともに情報発信し続けることを目的に適宜更新をしていきます。

世の中の関心低下

「森友事件?正直、もう関心薄い・・・」

そんな方もきっと多いかもしれない。
何せ、5年前の事件だ。

物価高、低賃金などで日々の生活すら苦しい中、関心は維持しにくい。
世界的にもウクライナ戦争、コロナ、異常気象、災害、インフレなど大きな問題が山積。

「言っても、一人自殺しただけ」

こうした意見もあるのかも知れない。

国内の自殺者数だけでも昨年は21,007人。
平均すると日々57人の方が自ら命を絶っている。

いわんやウクライナ戦争では万単位で罪なき犠牲者が増えている。
コロナ感染、事件や事故、災害などで亡くなる方も後を立たない。

当初は筆者もそこまで関心は深くなかった。

公文書改ざんを苦に亡くなった赤木俊夫さんのことは知っていたし、未亡人となった赤木雅子さんが起こした署名活動に参加する程度の関心は持ち合わせた。

それでも、世の中にたくさんあるひどいニュースの一つとしてしか森友事件を見ていなかった。

しかし、森友事件と関連のある作品に触れるうちに、自分の意識が浅かったことに気付かされた。

知れば知るほど、単に個別事件内での過度な忖度や犯罪の隠蔽といった問題にとどまらず、今後の日本の政治や裁判、マスメディアをめぐる危機を予感させられ戦慄した。

森友事件は発生から5年経ったが、今だに未解決で事実すら明らかになっていない部分が多い。
亡くなった方は一人。だが、日本の未来に関わる問題を多くはらみ、多くの国民が関心を寄せ続けるべき事件だ。

カメノヒコ

というわけで、ガラにもなく今回はハード目の記事をお届けしますw

きっかけはドラマ

そこまで森友事件に詳しくなかった私が深い関心を持つきっかけとなったのがネットフリックスのドラマ「新聞記者」だった。

出演:米倉涼子、綾野剛、横浜流星など、監督:藤井道人

続けて、
◉映画「i -新聞記者ドキュメント-」
映画「新聞記者」の原作者である望月記者にフォーカスしたドキュメント。
こちらはノンフィクション
自民党菅氏との攻防を始め、とことんアツい望月記者の奮闘を描いた作品。

そして、最後に行き着いたのが今回ご紹介する書籍「私は真実が知りたい -夫が遺書で告発 「森友」改ざんはなぜ?」だ。

森友事件をきっかけに亡くなられた赤木俊夫氏の妻である赤木雅子氏と森友事件スクープをきっかけにNHKを退職することとなった相澤冬樹記者によるノンフィクション。

関連作中もっとも心震わされたのが本書だ。

カメノヒコ

正直いうと、こうした「告発本」的なジャンルはこれまで積極的に読みたいとは思わなかったんじゃ。

ただでさえ、世の中は暗いニュースがたくさんなのに、気が重くなりそうじゃし、告発本の特徴としてどうしても内容が一方に偏ってしまうイメージが強かったんじゃ。

「私は真実を知りたい」の衝撃

これほどまで怒りや悲しみが襲ってくるとは思わなかった。

森友事件がこのドラマの下敷きになっている。

赤木雅子さんがこのドラマを承諾しなかった等いわく付きのドラマだが、「フィクション」としての完成度は高く、俳優陣も熱演。特に綾野剛さんの演技には心動かされた。

事実よりもドラマとしての面白さを優先したドラマであったものの、ニュースで見ていた事件がさまざまな人物が絡むストーリーに変換されると、それまでイメージできていなかった世界がリアルに垣間見えた気がした。

森友問題への関心が強まり次に見たのが、同じ藤井道人によるこちらの作品。

◉映画版「新聞記者」
第43回 日本アカデミー賞3部門を受賞した作品。
森友ではなく加計学園問題がモデルになったフィクション。
随所に現実の政府の対応やマスコミを想起させられる。
原案は東京新聞の望月記者による同名書籍

本書では、赤木俊夫さんがなぜ自死する必要があったかの真実を掴むべく、残された赤木雅子氏が相澤記者と手を組み、俊夫さんの手記公開や関係者への取材、提訴など手を尽くす。

しかし、官僚や関係者に情報を隠蔽されるだけでなく、改ざんに関わった関係者が全員不起訴になるなど国ぐるみとしか思えない不自然な判決が続き、真実は一向に見えてこない。

それどころか、隠蔽に尽力した見返りとでも言わんばかりに、関わった官僚や検察官の多くが順調に出世を果たしていく。

見えてくるのは、国民の利益や人としてのまっとうな倫理観よりも、政治家や官僚、検察官自身の利益が優先される権威主義的な価値観だ。

日本をリードし守っていくべき存在である政治家や官僚、検察官が自らの利益を優先すれば、あらゆる国の方針や活動に悪影響を及ぼし、甚大な悲劇につながるリスクがある。

例として挙げると、太平洋戦争で日本人犠牲者が300万人をも超えた背景の一つに、国民の真の利益を無視した情報の隠蔽・操作、政治家や軍人の保身があったとされる。

カメノヒコ

まさに「事実は小説よりも奇なり」という言葉があてはまるのが「私は真実が知りたい」じゃ。ドラマの世界以上のドラマが展開される。

一方的に感情に訴えるのではなく、事実ベースで丁寧に書かれている部分が多いのは、著者の一人相澤冬樹氏が現役の記者によるところが大きい。

本書内の「事実」をフラットに

ベストは、言うまでもなく本書「私は真実が知りたい」を買って読んでもらうこと。

Amazonより

まずは概要を知りたい、という方は入口として以下にまとめたファクトをご覧いただきたい。

本記事ではフラットに事実を列挙している。

実際に読むと、赤木雅子さんや相澤記者の深い怒りや悲しみ、痛烈な皮肉・批判が随所に盛り込まれているので大きな感情がこちらにも伝播してくる。が、感情に訴えずとも事実を列挙するだけでも、森友問題の闇の深さが一定伝わるかと思う。

事件の全体像

まずは森友事件の主だった出来事を時系列でまとめた。

2014年

2014.4.25
安倍首相の妻昭恵氏が森友学園で講演。籠池夫妻と記念写真撮影

2014年4月25日 安倍昭恵氏と籠池夫妻とのスリーショット写真

2014.4.28
籠池氏は近畿財務局担当者に上記スリーショット写真を見せる

2016年

2016.6.20
近畿財務局が学校法人森友学園に国有地売却(売買契約締結)

2017年

2017.2.8
木村真市議(豊中市)が森友学園の情報開示裁判を起こす。
森友学園への売却国有地のみ金額非開示。

2017.2.9
朝日新聞報道(上記)

国会での野党追及を経て、財務省が鑑定価格9億円余りの土地を8億円以上値引きの事実を明かす。

2017.2.17
安倍首相「私や妻が関係しているということになれば間違いなく総理大臣も国会議員も辞めることははっきり申し上げておきたい。全く関係ない」

(あさチャン!TBSテレビより)

2017.2.24
財務省 佐川理財局長「交渉記録はない」「廃棄した」等

2017.2.26
近畿財務局 公文書改ざん開始

2017.7.20
近畿財務局職員 赤木俊夫氏 うつ病で休職

2018年

2018.2
麻生財務大臣、太田理財局長による国会答弁「行政文書の開示請求の中で、改めて近畿財務局で確認したところ、法律相談に関する文書の存在が確認された」→「明らかな虚偽答弁(俊夫氏手記より)」

2018.2.19
太田理財局長国会答弁「当初段階で、法務担当者に伝え、資料に気づく状況には至らなかった。法務担当に聞いていれば(文書の存在)に気づいていたはずだ」→「全くの虚偽(俊夫氏手記より)」

2018.3.2
朝日新聞 公文書改ざん報道

2018.3.7
赤木俊夫氏(54) 自死

2018.3.9
佐川国税庁長官(元理財局長)依願退官

2018.3.12
財務省 改ざん認める

2018.5末
刑事告発された改ざんに関わった38人全員不起訴(大阪地検特捜部、山本真千子特捜部長。法務省事務次官:黒川弘務氏)

2019.3末
検察審査会で佐川氏ら10人「不起訴不当」議決

2019.8.9
大阪地検改めて不起訴(小橋常和特捜部長)

2020年

2020.3.18
・赤木雅子氏 国と佐川氏を提訴
・週刊文春 赤木俊夫氏の手記公開(相澤冬樹)

週刊文春 2020年3月26日号 中吊り広告

2020.6
赤木雅子氏による署名活動 35万人以上が署名

2020.7
赤木雅子氏・相澤冬樹氏による共著「私は真実が知りたい -夫が遺書で告発「森友」改ざんはなぜ?-」発刊

2021年

2021.12
国が賠償を認め(認諾)遺族に1億700万円支払い。裁判の主目的だった事実解明はなされず。

2022年

2022.2
佐川氏裁判での認諾を避けるために雅子氏側が賠償金額を1650万円にアップ

2022.5
佐川氏の尋問認めず(大阪地裁 中尾彰裁判長「尋問なくとも判断可能」)

2022.9
赤木雅子氏が財務省の佐川宣寿元理財局長・中村稔元理財局総務課長・田村嘉啓元理財局国有財産審理室長の3人を刑事告発(有印虚偽公文書作成と行使の罪で)

・公文書改ざんの真実はいまだ明らかになっていない

・公文書改ざんに対して誰も罪を問われていない

・関連大臣・官僚は赤木俊夫氏の墓参りをせず

カメノヒコ

ざっくりとおさらいしただけじゃが、これだけ見てもおかしなことがてんこ盛りじゃ

赤木夫妻、相澤記者の原動力

事件の細部に入る前に、赤木夫妻(俊夫氏、雅子氏)と本書の共著者である相澤冬樹記者の略歴、赤木夫妻のパーソナリティを共有したい。
赤木俊夫氏、赤木雅子氏、相澤冬樹氏の原動力が垣間見える。

赤木俊夫氏の略歴

『私は真実を知りたい』より

1963 岡山県生まれ

1981 高校卒業後、国鉄に就職

1987 旧大蔵省に転職
中国財務局鳥取財務事務所勤務

1989 近畿財務局京都財務事務所に転勤
立命館大学法学部夜間コースに進学

1993 立命館大学卒業
和歌山財務事務所に転勤

1995 雅子氏と結婚

以降の主な勤務先
     神戸財務事務所、近畿財務局、財務省、京都財務事務所舞鶴出張所、
証券取引等監視委員会、近畿財務局管財部(上席国有財産管理官)

2017 公文書改ざんをきっかけにうつ病で休職

2018.3.7 自宅で自死(54歳)

カメノヒコ

俊夫氏は、夢だった大学進学を叶えるため立命館大学の夜間コースに進学。勤務を継続しながらの大学卒業。努力家の様子がうかがえる。

赤木雅子氏 略歴

『私は真実を知りたい』より

1971 岡山県生まれ

1989 高校卒業後、地元で就職

1995 俊夫氏と結婚

2020 俊夫氏の死を巡り、国と佐川元財務省理財局長を相手に裁判を起こす
        『私は真実を知りたい -夫が遺書で告発「森友」改ざんはなぜ?』刊行(共著)

カメノヒコ

赤木夫妻共に岡山県生まれ

相澤冬樹氏 略歴

ハフポストより

1962 宮崎県生まれ

      ・ラ・サール高等学校卒業
      ・東京大学法学部卒業

1987 NHKに入り、記者に

2018 森友問題取材中に記者を外されNHK退職
  新日本海新聞社入社。各種メディア執筆
 「安倍官邸vs.NHK -森友事件をスクープした私が辞めた理由-」刊行

2020『私は真実を知りたい -夫が遺書で告発「森友」改ざんはなぜ?』刊行(共著)

2021  新日本海新聞社退社
    フリージャーナリストに転身
    ニュースレター発行

カメノヒコ

相澤氏による最初の書籍『安倍官邸vs.NHK』の紹介文
→「次々に特ダネをつかむも、書いた原稿は「安倍官邸とのつながり」を薄めるように書き換えられていく。NHKでも検察でも東京vs.大阪のせめぎ合いが続く中、ついに著者は記者職からの異動を命じられた。」

思いの強さ、正義感、行動力を兼ね備えた骨太の記者

赤木夫妻のパーソナリティ

赤木俊夫氏

・普段から「ぼくの契約相手は国民です」と誇りを持って熱心に業務に取り組む

・同じ高卒の建築家の安藤忠雄や坂本龍一をこよなく愛し、安藤忠雄の建築巡りや坂本龍一に憧れて髪型やメガネまで真似る

・運動好きで、一時職場の野球チームでキャッチャーを務める

・趣味は書道、落語など

赤木雅子氏

・「趣味、赤木俊夫」俊夫氏が好きなことに付き合うのが趣味

・「結婚から22年間、ずっと幸せだった」

カメノヒコ

文字通り「国民のため」に長く働いてきた俊夫氏。
そんな俊夫氏のファンとして22年間幸せを積み上げてきた雅子氏。
森友事件が奪ったものは極めて大きい。

図:赤木夫妻、相澤記者について

森友事件詳細①【2014年〜2018年】

以下、

・世間一般での報道内容
・赤木俊夫氏が自分のパソコン内に保存していた手記
・赤木雅子氏と相澤冬樹氏共著『私は真実を知りたい』内の主たる出来事ややりとり

を時系列で極力フラットに整理した。

書籍『私は真実を知りたい』からピックアップした内容は、あくまで赤木雅子氏、相澤氏サイドのものにはなるが、この書籍そのものが現在進行中の裁判に証拠書類として提示されていることから信憑性は高いと考えられる。

なお、森友事件の詳細な改ざん経緯は、赤木俊夫氏がまとめた「赤木ファイル」なる資料にあるとされるが、まだ財務省は赤木ファイルを公開していない。

2014年

2014.4.25
安倍首相の妻昭恵氏が森友学園で講演。籠池夫妻と記念写真撮影

2014.4.28
籠池氏、近畿財務局担当者に上記スリーショット写真を見せる

2016年

2016.6
大阪府豊中市内国有地を1.34億円で森友学園に売却。評価額は9.56億円。

2017年

2017.2.8
木村真市議(豊中市)が森友学園の情報開示裁判起こす。森友学園に売却された国有地のみ金額が非開示だった。

2017.2.8以降
俊夫氏の深夜残業が増加『連日、帰宅が深夜2時3時』『使命感でむしろやる気が燃え上がっているように見えた』

2017.2.9
朝日新聞が森友学園の土地購入について報道

朝日新聞 2017.2.9 社会面

国会での野党追及を経て、財務省が鑑定価格9億円余りの土地を8億円以上値引きした事実を明かす

2017.2.17
安倍元首相「私や妻が関係しているということになれば、間違いなく総理大臣も国会議員も辞めることは、はっきり申し上げておきたい。全く関係ない」

2017.2.22
菅内閣官房大臣が官邸に財務省の佐川理財局長と太田統括審議官を呼びつける

2017.2.24
財務省 佐川理財局長「交渉記録はない」「廃棄した」等

2017.2.26(日曜日)
近畿財務局 公文書改ざん開始

・俊夫氏の直属の上司 池田靖統括官から俊夫氏に財務省指示作業の支援依頼

・俊夫氏、16:30登庁。公文書修正指示あり。部下と涙を流して抵抗するも俊夫氏一人で改ざんを引き受ける

・以降、俊夫氏『明るい笑顔が影を潜め、暗く沈んだ表情ばかり見せるようになった』

2017.3.7頃
・俊夫氏に文書修正指示複数回

『私はこれに相当抵抗しました』(俊夫氏手記より)。俊夫氏は楠敏志 近畿財務局管財部長に報告。当初は応じるなとの指示。が、中村稔 財務省理財局総務課長田村嘉啓 財務省理財局国有財産審理室長から楠部長に直接電話があり、楠部長は美並義人近畿財務局長にやむなしと報告。美並局長「全責任を負う」発言を楠部長は聞く。小西眞 近畿財務局次長杉田財務省理財局補佐の指示に従い修正・差し替えを実施。

2017.3.19
俊夫氏に同期の深瀬康高氏(京都財務事務所舞鶴出張所所長)から電話あり(大幅値引き発覚後、月に1−2度程の頻度で電話)。通話内容不明。

2017.4月
・会計検査院の特別捜査開始

・俊夫氏:4.11 22:50退庁4.12 22:50退庁4.13 AM3:10退庁

・財務省からの検査対応方針:関係書類、内部検討資料は検査院に示さない。財務省持参一部資料のみで説明。検査院には「文書として保存していない」との説明指示

・俊夫氏→雅子氏へ『絶対うまくいかない』

2017.6月頃
上司の池田靖統括官→俊夫氏に内々に人事異動できる旨の会話

2017.6.23
俊夫氏に人事異動の内示なし。土地売買交渉経緯を知っている池田靖統括官含め、同一職場内の職員は全員異動。俊夫氏のみ残ることに

・一人だけ異動できなかったことで俊夫氏の体調が急速に悪化

国有地売買関連資料が全て処分され職場から消失。俊夫氏『それがとにかくショックやった』

2017.6.28
18:30 特捜部が近畿財務局に来庁

2017.7.8
俊夫氏、雅子氏との外食先であまり食べず

2017.7.15
俊夫氏、精神科を受診。うつ病の診断。俊夫氏『森友のことだけやないんや』

2017.7.20
以降、俊夫氏病気休暇

2017.8.5
主治医への俊夫氏のメモ:睡眠障害、将来への強い不安や閉塞感、自殺した電通社員の精神状態が自分も分かる等

2017.10下旬
・病気休暇取得開始から90日。病気休暇から休職扱いとなり減給。
・雅子氏『よくお金のことを心配していた』

土地値引きや証拠隠滅に対しての告発で大阪地検特捜部の捜査が進む。
雅子氏『(俊夫氏は)「ぼくは検察に狙われている」とおびえていた』

2017.11.17
検察から俊夫氏への最初の接触。事情聴取の要請。
・『震え上がって怖くて怖くてしょうがないという感じだった』(雅子氏追想)

2017.12.25
久保田検事より俊夫氏の携帯に直接電話。20分の通話。
・電話の直前に主治医から病状が悪化するから聴取しないよう言われていたにも関わらず久保田検事は俊夫氏に電話

・俊夫氏『「ドクターストップがかかっているのに電話が来た」』

・主治医カルテ『不意打ちを避けるための”あいさつ”的なものであったのに、それ(電話)がまさに不意打ちだった』

上記をきっかけとして俊夫氏の病状は極端に悪化
俊夫氏『玄関に検察がおる!』など検察捜査への恐怖、妄想強まる

2018年(〜3/7)

2018.2.22
・俊夫氏メモ『何をしても安らぎを感じない生き地獄/これまで積み上げたものが全て消える怖さ/家族や周囲に迷惑をかける苦しさ/自業自得』等

・俊夫氏→雅子氏へ『池田(靖統括国有財産管理官)さんは仕事が雑や。(土地を)大学に売っとったらよかったんや』*注:大阪音大から当該土地の7億円以上での購入要望あり。近畿財務局は売却せず、森友学園に1.34億円で売却

2018.3.2
・朝日新聞 森友学園関連公文書改ざん報道記事

朝日新聞 2018.3.2朝刊一面

・俊夫氏『死ぬ、死ぬ』と繰り返し『夜中にロープと遺書を持って出ていこうとした』

2018.3.3
俊夫氏→雅子氏にメール『もうぼくは山におるからメールをしてこんで』。雅子氏が探し出して連れ帰る

2018.3.6
・俊夫氏『死ぬところを決めている』と再び山に向かおうとする
・俊夫氏→雅子氏の母に電話「あすは検察なんです」*翌日は職場テスト出勤日

2018.3.7
俊夫氏自死(54才)

手書きメモ(遺書)2点、パソコン内に保存された手記

メモ①
雅子へ
これまで本当にありがとう
ゴメンなさい 恐いよ、
心身ともに滅いりました

メモ②
森友問題
佐川理財局長(パワハラ官僚)の強硬な国会対応がこれほど社会問題を招き、
それにNOを誰れもいわない
これが財務官僚王国
最後は下部がしっぽを切られる。
なんて世の中だ、
手がふるえる、恐い
命 大切な命 終止府(原文ママ)

『私は真実を知りたい』より
カメノヒコ

安倍元首相の国会発言をトリガーとした文書改ざんのドタバタに呆れるが、政府・官僚に限らず日本企業でもいかにも起きそうな出来事だ。

改ざん現場の矢面に立たされた赤木俊夫さんの抵抗、改ざん後の俊夫さんへの心ない対応の数々には胸が苦しくなる。

1 2