2022年5月17日(火)の経済ニュース番組「Newモーニングサテライト(通称モーサテ)」(テレビ東京AM5:45 ~7:05)内の専門家による解説コーナーで、マネックス証券の 広木隆氏が「米国株は調整完了した」とのコメントを出していました。
「モーサテ」はワシがほぼ欠かさずチェックしている番組じゃ。登場する専門家と番組があらかじめコメント内容を擦り合わせした上で番組を作っているなど、丁寧な番組づくりをしているぞよ。
もちろん相場に関する当たり外れはあるんじゃが、さまざまな分野の専門家が数多く登場するから、いろんな視点から自分の考えを整理するのにとても役立っておる。
早朝でリアルタイムで観るのは辛い人は録画もおすすめじゃ。
アメリカ株の調整完了?
以下、マネックス証券チーフ・ストラテジスト 広木隆氏による解説。
●アメリカ株の調整は完了
●なぜなら、S&P500の理論的な適正値は4000ポイント割れのため
*5月16日時点でS&P500は4008.01ポイント
理論的な適正株価
●理論株価は、とてもシンプルに言えば「将来のキャッシュフロー÷金利」で割り出せる
●ノーベル経済学賞をとったロバート・シラー教授のサイトに出ている理論株価と現実の株価推移(=S&P500指数)はほぼ一致している。過去150年の株価推移が説明可能な計算式。
理論株価によると概ね現在の株価と一致しているようじゃが、1950年前後など過去を振り返ると実際の株価が理論株価から一時的に大きく乖離している時もあったんじゃのう
●ただし、配当や配当を元にした利益などの不確実性を割り引き、リスクプレミアムとして乗せる必要あり。この数値は歴史的に3%。
●各数値を投入して計算するとS&P500の適正株価は3950。昨日の終値は4008。
「向こう1ヶ月」が勝負
●ここから「向こう1ヶ月」(~6月中旬)が鍵。勝負の期間。本当に底入れなのかの判断がこの間に下される。6月のFOMCが早ければターニングポイント。
●アメリカの長期金利がピークアウトすることが前提での底入れ適正値。金利が3%を超えて上がっていくと適正値は下がっていく。
●長期金利がステイするかが一番の注目ポイント。
長期金利が上昇すればするほど適正株価は下がってくると言うのは気になるところじゃのう。ここが本当に底入れなのか、さらなる下げが待っているのか、しばらく注視するほかなさそうじゃの