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2022年6月6日(月)は、マネックス証券 大槻奈那氏より、「日本株アナリストの予想は頼れるか?」についての分析コメントがありました。
今回の分析は、わりと衝撃じゃった!
いままでも日本株のアナリストの見立てはやたらポジティブで怪しいのでは?という感覚はなきにしもあらずじゃったが、それを見事にデータで証明してくれた貴重な分析結果じゃぞ!
アナリスト予想は過去の株価と極めて相関
◉3月決算後の日本株アナリストの予想株価は平均で▲1.5%引き下げられた
◉実は足元の株価の下落が大いに影響。アナリストは必ずしも弱気ではない。
◉アナリストの日経平均予想変化率は、過去半年の日経平均騰落率と極めて相関
◉アナリスト予想の7割は過去の株価で説明可能
◉先々の業績見通しで予想しているわけではなく、過去の株価実績に引きずられる傾向は、海外アナリスト含めて研究でも実証されている
グラフを見事なまでに相関しておるのぉ T T
過去の株価動向なら誰でもわかるってもんじゃ
日本のアナリストは海外の2倍外れる
◉過去18年、アナリストの予想値と実際の株価の乖離率は、米国アナリストが平均9.5%に対して、日本アナリストは17%と差が大きく開いている
ぱっと見でも、日本アナリストの方がガタガタ感があるのぉ
日米の共通点としては、暴落の予想は難しいって感じじゃ
なぜ日本株アナリスト予想は外れる?
大槻氏によると、日本株アナリストは推奨バイアスが強いという。
アナリスト数が多い企業ほど強気
◉アナリストの数が20人を超えるような企業になるほど、強気予想が多い(上のグラフでドットが右肩上がり)。20人を超える場合、73%が買い推奨。
◉アナリストが成長率が高い企業をカバーしているわけではない。実は過去3年の一株当たり利益の上昇率は高くない
◉日本の証券会社は「大企業だからカバーする」意向が強く、アナリスト数が多いと強気なのは不自然
こりゃまた理不尽な表じゃ!
日本人ならではの同調傾向もあるんじゃろうか・・・
推奨は「中立」が多い
◉全銘柄の42.2%が「中立」
◉日本株の方が変動が少ないわけでもなく、米国とボラティリティは同じなので違和感
日米の差は5ポイントもないから、グラフの見せ方にちょっと意図を感じてしまわんでもないが、42%が中立推奨ってなんかズルい気がするのぉ。
外れるのが怖くて逃げているようにも感じられるわい。
日本企業の多くは減点文化じゃから、こうなってしまうんじゃろうか。
日本株アナリスト”バイアス”の背景
アナリストが少ない(特に独立系)
◉メタやアマゾンの場合、アナリストは60人もいる
◉日本だと多くて25人(トヨタやソニーなど)。さらに証券会社に属さないアナリストはごく僅か。
アメリカの金融情報サイトをみていると、たしかに独立系のアナリストがたくさん活躍しているんじゃ!日本ではあまり見かけんからのぉ。
企業がアナリストを選別
◉大手証券会社ほど企業との関係が蜜
◉企業がアナリストを選別。一部のアナリストだけを招いて説明会を開催するので、企業との距離が近くなり情が移りやすい
◉結果「売り」推奨が出しにくくなる懸念も
これは本当にそうなんじゃ!
わしも経験があるんじゃが、都内の高級ホテルを借りて、社長やら幹部が総出でアナリストをご馳走やら手土産でおもてなししつつ、いいことばかりアピールしてたのぉ笑
アナリスト予想はどう活用する?
◉アナリストは膨大な時間を費やして企業を分析しているので、推奨内容ではなく、分析内容は見る価値がある
◉大企業の「買い」推奨バイアスが高いところは別として、バイアスが小さい中小企業に対する「買い」推奨の方が確信は高い
◉アナリストの中で、一部でも「買い」や「売り」への転換の動きがあった場合にその動きを先取りする
これは参考になりそうじゃ
いずれにせよ、アナリストは結構なバイアスがかかっていることを大前提に、あくまで一つの参考情報程度に留めておくのが良さそうじゃ。
そもそもそこまで予想が当たるアナリストじゃったら、サラリーマンアナリストを辞めて、投資家としてガッポガッポ儲けて大金持ちになっているはずじゃからのう