子供の成長につれて、どこかのタイミングで必要になってくるのがキッズ用のスマホ。
最近では小学生の中盤くらいからスマホ保有率が高まり、中学生になるとかなりの割合でみんな使うようですね。
我が家でも子供たちが小学生の高学年になり、いよいよ必要に迫られてきました。
でもいざ調べてみるとあまりの選択肢の多さに困った方も多いのでは?
本記事では、我が家の子供向けに実際にスマホプランを検討時の内容になっていますので、参考になる部分があるかもしれません。
「最低限」のプランでOK
まずは子供のスマホプランの選択方針を検討した結果、「最低限」のプランでいいのでは?ということになりました。その理由は以下のとおり。
◉自宅にいることが多い。自宅ではWiFi環境でiPadを利用。
◉外出は週2回の習い事だけ。しかも行き先は歩いていける近場。
◉ひとりでの留守番は少ない(ちなみに我が家に固定電話はありません)
「電車での移動時間が長い」など外でのスマホ利用時間が長くなる場合、一定のデータ量が必要ですが、うちの子供に関してはたまに外出時のスマホ利用や、たまに留守番する際の緊急連絡が主な用途になります。
具体的にスマホ利用に必要な要件を整理してみたのがこちら。
◉外出時や留守番時の緊急連絡
⇨ LINE、電話機能が使えること
◉外出時の一時的なスマホ利用
⇨ 少ないデータ量でOK
◉お財布にやさしい
⇨ 格安プランであること
やはり緊急時の連絡は外せません。子供の帰宅が思ったより遅い、出掛けている最中にはぐれてしまった、ということ往々にして起こるものです。
2つ目に挙げたデータ量。基本的には家の中でのWiFi利用が多いです。習い事に行っている際にも歩きスマホをするわけでもないので、せいぜい休み時間に少しネットを使ったり、LINEを確認する程度の少ないデータ量で事足ります。あとは、たまに出かけたり、旅行時のスマホ利用程度ですが、これもメインイベントが他にあるわけなので、そこまで大量にデータを消費するわけではありません。
最後は、コストです。コストを気にしないのであれば大手キャリアの7千円以上かかるプランを利用すればいいのですが、年間コストにすると8万円以上はさすがに高すぎます。格安SIMにすると月1000円程度にまでグッと下がってきますが、ここも用途を想定しつつギリギリまで削れるところまで削りたいというのが本音です。
将来的にはもっとスマホを使う機会が増えそうじゃが、子供がスマホデビューする時は最低限の緊急連絡とデータ量で十分かもしれんの
おすすめは格安SIM
さまざまなスマホプラン比較サイトを見てみたところ、低料金であれば「格安SIM」を買うべし、が共通のメッセージ。
よく耳にするようになった「格安SIM」とはドコモやau、ソフトバンクの大手通信会社の通信設備を借りて大手各社よりも格安でスマホを利用できるサービスのこと。
LINEが使える格安SIMを!
子供との一番の連絡手段が「LINE」。
しかし、格安SIMにもデータ通信専用、SMS付きSIM、音声通話付きSIMなどいくつか種類があるので、ちゃんとLINEが使えるSIMでないといけません。
LINEを設定する際にはいくつかの認証方法がありますが、もっともオーソドックスな認証方法がSMS(ショートメッセージ)認証です。SMS認証のためには電話番号を入力する必要がありますが、SMSの付いていないSIMだとSMS認証ができません!
つまり、LINEはSMS(ショートメッセージ)機能付きSIMでなければ使用できません。
格安SIMは、必ずSMSが付いたSIMの中から選ぶようにしましょう。
なお、一部の格安SIMではLINEが青少年の安全確保のために実施している年齢認証ができません。年齢確認の結果18歳以上の場合は、ID検索などのLINEの機能が使えます。もしID検索などのLINE機能を使用したい場合は、事前に年齢確認可能な格安SIMかどうかを確認しましょう。我が家ではLINEのID検索は必要としていないので、今回の選定条件では特に意識はせずにとにかくおトク度を優先しました。
格安SIMが使えるスマホを準備!
どのスマホでも格安SIMがそのまま使えるわけではありません。ドコモやau、ソフトバンク専用のスマホの場合は、SIMロックの解除が必要です。格安SIMは使えません!
スマホを新たに購入する場合は「SIMフリー」のスマホ端末を購入しましょう。
個人的には、以前中古のSIMフリーiPhoneを購入した中古iPhone販売サイト にこスマがおすすめです。型落ちながらも使用感の少ないiPhoneが「メルカリ」や「楽天ラクマ」といったフリマサイトよりも安く、かつ保証付きで買えて大満足でした。伊藤忠グループの会社というのも安心感があります。
サービス・プラン名 月額費用(税込) データ容量 通常速度(最大) 超過後速度(最大) 音声通話,SMS メリット デメリット mineo
マイそく 660円 無制限 300kbps(動画や画像通信に難あり) ー ◯ 24時間速度制限なしオプションあり ・月〜金の12時台は最大32kbps
・3日間で10GB以上利用時に速度最適化 990円 無制限 1.5Mbps(高画質動画視聴に難あり) ー ◯ 24時間速度制限なしオプションあり (同上) povo2.0 0円 低速:無制限、
高速:有料オプション 実効速度 128kbps(動画や画像通信に難あり) ◯ ・追加メニュー複数(24h300円、1GB7日間390円等) ・13歳以上の利用制限
・180日間内に有料オプション利用なき場合利用停止・解除 LINEMO
ミニプラン 990円 3GB 実効速度 300kbps ◯ ・LINE利用データ分が無料
・LINE年齢認証対応 HIS Mobile
自由自在プラン 550円 1GB 実効速度 低速 ◯ ・100MB未満の月は290円~
・1GB200円でデータ追加可 3日あたり360MBを超えると低速に 770円 3GB 990円 7GB
人気の高い格安SIMサービスの比較
ひと口に格安SIMと言っても格安SIM提供企業は何十社とあります。ここでは、その中でも特に人気の高い格安SIMサービスの主要項目を比較してみました。(2022.9時点)
一見同じように見えても、各社それぞれ特徴が分かれています。ということで、他社と特に異なる部分については下線を引きました。
ランキング:子供のスマホデビュープラン
各プランを吟味の末、今回選ぶ子供向けスマホプランの3要件:①LINEや電話機能が使える、②少ないデータ量でOK、③低価格、を踏まえて選んだのがこちら!!
【第1位】povo2.0
【第2位】HISモバイル
【第3位】mineo(マイネオ)
ブログで紹介すると手数料がもらえる、といった情報提供側の金銭的メリットは度外視して選んでいるので、我ながら意外な顔ぶれになりました。
では、この3サービスを選んだ理由を解説していきます。
【第1位】「povo2.0」は最安!
隠れた優良サービス
スマホプランの比較サイトはたくさんあれど、「povo 2.0」を取り上げているサイトは少ない印象です。
疑問に思って調べてみたら、povoはブロガー向けにアフィリエイトを提供していません(2022.9時点)。アフィリエイトというのはブログなどでサービスを紹介した際にもらえる紹介手数料のようなもの。つまり、ブロガーがどれだけ一生懸命宣伝したところで一切報酬をもらえないのです。ネットでの紹介量の少なさも頷けます。
なんと月額0円から!
多くの格安SIMが1,000円前後でサービス提供している中、「povo 2.0」は驚愕の月額0円!128kbpsのデータ通信利用だけであれば費用が発生せず、使い放題なのです。
※国内通話や国内SMSは別途課金あり
高速データ通信は別料金発生
povo 2.0の大きな特徴が、この「トッピング」という有料オプションです。基本料は0円ですが、用途に応じてトッピングを追加することで、その時々のニーズにあった使い方ができます。
日頃は緊急連絡用のLINEや通話だけなので基本料0円で済ませられても、たまにお出かけや旅行などで集中的にスマホを使いたい!という時にはこれらのトッピングを活用しましょう。
「24時間使い放題で330円」、「1GB 390円(7日間)」あたりのトッピングはお値頃で使い勝手も良さそうです。
注意点
安いのには訳がある、ということで以下が注意点です。
最大通信速度がたったの128kbps(低速通信時)
128kbpsは使い放題といえどもかなりの低速です。
LINEのテキスト情報や文字のメールなどデータが少ないものであれば問題なく使えますが、LINEの通話では品質が不十分な時もあるかもしれません。
*通常の電話であれば22円/30秒で通話可能。SMSも3.3円/70字
180日ルール
「180日間以上有料トッピングの購入などがない場合、利用停止、契約解除となることがあります。」という決まりがあるので、ずっと無料という使い方はできません。とはいえ、約半年に一度でも数百円のトッピングを買えばいいだけなので、ハードルとしては高くなさそうですよね。
13歳以上
これは謎ルールですが、仮に親が子供分を契約する場合であっても、利用する子供は13歳以上でないといけません。
LINEのテキストでのやりとりがメインであれば、月額0円で子供にスマホを持たせられるというのが最大のメリットじゃ。
【第2位】HIS Mobileは最強!
第2位には、この調査をするまで存在すら知らなかった「HISモバイル」。「HIS」は旅行代理店として有名な「あの」HISです。いつの間に、旅行だけでなく通信サービスまで手がけていただなんて驚きですよね!
HISモバイルに関しても、povo 2.0と同様にブロガー向け手数料還元は実施していないようなので(2022.9時点)、知名度が低い理由の一つかもしれません。
100MB未満の月は290円~!
利用データ量が100MB未満の時というのは、相当使わなかった場合になりますが、子供の習い事や外出中に連絡することというのは意外とないものかもしれません。と考えるとこうした料金設定があるだけでもありがたいです!
1GBや3GBなど全般的に安い!
使用するデータ量はあらかじめ1GBや3GBなどを選択します。他社と比較すると、いずれのプランも安価に設定されているのがわかるかと思います。
5分かけ放題、完全かけ放題プランも充実。
通話料に関しても「9円(税込)/30秒」と安い料金設定でうれしいですね。
注意点
低速関連
データ量を超過すると低速度制限がかかります。
具体的な回線速度が開示されていないので、かなり低速になるリスクがあります。ただし有料ですが、データチャージ(200円/1GB)をすることで低速解除は可能です。
また、一部の格安SIMサービスで見られる「データ繰越機能」や「低速になった際に初速が高速になる機能」、「通常利用時に速度を落としてデータ量を節約できるモード」はついていません。
その他
以下、オフィシャルサイトから他に気になった点をいくつかピックアップしました。
- インターネットへの接続が一定時間を超えたお客様のご利用回線を、一旦切断させていただく場合があります。
- お客様間の公平を確保するため、低速度制限時において特にご利用の多いお客様(当日を含む直近3日間の通信量の合計が300万パケット(360MB相当)以上)に対して、さらに速度を制限する場合があります。
- 動画再生や連続したデータ通信にはトラフィック制御を設けています。
通信速度に関してはいくつか制限事項があるようじゃから、高速でたくさん使いたい場合は他の選択肢を検討した方がええかもしれんのぉ
【第3位】mineo(マイネオ)は使い放題!
第3位はmineo(マイネオ)。
大々的なプロモーションは打っていませんが、たまに広告を見かけることがあるので見かけたことがあるかもしれません。顧客満足度が高いことでも知られているサービスです。
データ無制限!
今回の選定要件からは少しそれてしまうのですが、mineoはデータ無制限プランが大充実!通信速度に応じて3つのプランが用意されています。
子供による一時的な利用を想定すると、「最大300kbps、660円」、「最大1.5Mbps、990円」の2プランが検討対象になってきます。
前述したランキング第1位の「povo2.0」、第2位の「HISモバイル」と比較すると月額費用は少し高くつきますが、データ量を気にせず使えるのはストレスフリーですし、データ追加購入の心配もないのでコストも抑えられますね!
速度制限でも大丈夫?
最大300kbpsや最大1.5Mbpsの通信速度でどこまで何ができるのでしょうか?
公式サイトに掲載されていた早見表がこちらです。
300kbpsはLINEは問題ないものの、画像サイトは遅くなったり、動画視聴は低画質以外はNGのようですね。逆に、外出時にそこまで画像サイトや動画視聴をしないのであれば300kbpsでも大きな問題はなさそうです。
1.5Mbpsだと、画像サイトもそれなりに見られて、動画も標準画質であれば問題ないということでかなり実用度の高い速度ということが言えそうです。
mineo社の調査(下図)を見ても、大半の方が問題なくスマホを使用できているという結果が出ています。
注意点:月〜金の12時〜13時は最大32kbps!
- 月曜~金曜(祝日含む)の12時~13時は、最大32kbpsの通信速度になります。
- 32kbpsではメールやメッセージなどテキスト情報のやり取りはできますが、それ以外の用途(Webサイト閲覧 QR決済など)ではほとんどご利用いただけません。
- おサイフケータイやApple PayなどFeliCa決済は32kbpsでもご利用いただけます。
- 090/080などから始まる音声通話は速度制限の対象外のため制限時間帯も普段通りご利用いただけます。
- 混雑回避のための速度制限(3日間で10GB以上利用時)および通信最適化が適用されます。
詳しくはご注意事項をご覧ください。 - 混雑時間帯はマイピタ契約者の通信が優先される場合があります。
- 「月曜~金曜(祝日含む)の12時~13時は、最大32kbps」は最大のネックです。
32kbpsの超低速ではLINEの通話やウェブ閲覧、QR決済ができません。
子供の利用であれば通常は学校の昼休みの時間帯なので、そこまで困ることはないかもしれませんが、夏休みなどの休暇期間や祝日の外出は要注意です。
困った時は「24時間データ使い放題」サービス
- 一回の利用で330円かかってしまいますが、高速通信で24時間データ使い放題のオプションサービスがあります。月〜金の12時〜13時でどうしてもスマホ利用が必要な場合はこちらのサービスを使うことで、制限を回避できます。
使える速度でデータ量を気にせず使い放題、はかなりの魅力。子供がどれだけスマホを使うかはっきりしないときに、最初の選択肢にはもしかするとならないかもしれんが、「povo2.0」や「HISモバイル」では物足りなくなった場合には、間違いなく候補に入ってくるプランじゃ!
大手キャリアの格安SIM
ドコモ「ahamo(アハモ)」
森七奈さんのTVCMでお馴染みのahamo。
今回の要件である「最低限の利用」という観点からは選択肢には入りませんが、
プランが20GBからなので大容量プランが必要なお子さまの場合には選択肢に入れてもいいかもしれません。
au「UQモバイル」
auはドコモのahamoと異なり、3GBの少容量データプランも提供していますが、前半にご紹介したその他各社のプランと比較すると割高です。
ソフトバンク「LINEMO(ラインモ)」
本田翼さんのプロモーションが印象に残るLINEMO。
ドコモのahamoやauのUQモバイルが子供向けにおすすめできないのに対して、唯一ソフトバンクのLINEMOは検討対象に入れてもいいかもしれません。(記事冒頭の比較表にもLINEMOはあるのでご確認ください)
LINEのデータ消費が抑えられる
LINEMOは、LINEアプリのトーク、音声通話・ビデオ電話のデータ消費もゼロ。データ容量を使い切っても(通信速度制限がかかっても)LINEアプリの通信速度は落ちません。
※ただし、トークでの位置情報の共有・Liveの利用、スタンプショップの利用、ニュース記事の閲覧など一部LINEギガフリーの対象外。
子供とのやりとりにLINEを使っている方は多いかと思います。
LINEではテキストやスタンプだけでなく、音声通話や写真・動画も簡単に共有できるので、LINEでのやりとりが多い場合はそれなりのデータ量になります。これらのデータ消費がかからないこと、かつプランの容量オーバー時にも通信速度が影響されないというのもうれしいですよね。
3GBプランは990円
本記事のベスト3からは漏れましたが、3GBで990円はLINEでのデータ消費を除いた価格です。LINEを良く使用されるお子さんの場合は、十分選択肢に入ってくるプランだと言えます。
大手キャリアのプランを契約されたい場合
大手3社ともスマホデビュー用のプランを提供しています。
各社のプランは、一定期間はある程度安くなるものの、1年ほど経過すると金額アップするという共通点があるので要注意です。
ドコモ「はじめてスマホプラン」
au スマホスタートプラン
ソフトバンク スマホデビュープラン
本記事では、子供のスマホデビュー時のお得なプランをご紹介したが、CMでよく見かけるような有名どころではないサービスが出揃ったユニークなランキングになったのぉ。
どのサービスも特徴があって、ひとえにこれがNo.1というのは決めにくくて、正直言って今回の1位(povo2.0)と2位(HISモバイル)をどちらにするかというのはめちゃくちゃ悩んだぞよ。
何がベストかというのは、「子供にスマホをどう使ってほしいか?」の方針次第で大きく変わってくるから、今回のが少しでも検討の参考になると嬉しいのぉ。
ちなみにまだこれからじゃが、我が家の子供にも今回紹介した3サービスのいずれかでスマホプランの契約を進める予定じゃ!